【shout out to】 5000/赤線

                                                                    akasen

赤線/5000

—GEZAN主宰による”十三月の甲虫”よりリリース

 

naked   spitted by  nakid under leather  (from MRLS from POWER)

 

“彼らの音楽的下地の多くはブラックメタル、ハードコアによるものと考えられるが、そのスタイルとして形骸化することへの懐疑的視線からなるそれ以上のエッセンスが多分に含まれている。グルーヴにはただの縦ノリの狂騒(=芸能)を唾棄するかのように、よく練られた楽曲構成と楽器の抜き差し、そして美しいコードとメロディーがあり、一重に「ハードコアバンド」ともスカムとも括りきれない。その点でこの5000の赤線というアルバムはアングラなどではなく、極めて現代的だ。スタイリッシュにあらゆるジャンルを短い楽曲時間の間に縦断している。

歌詞を見てみても、80’sUSハードコアのように直情的なプロテストを抱えるのではなく、深夜3時の孤独なストリートの生活の断片がシネマティック(詩的)に描かれている。その孤独を、シャウトしながらもボーカルのどこかバンドから少し遠く聴こえるミックスの距離感によってより繊細に浮かび上がらせる。今の若者にNUMBER GIRLはもう必要ない。5000がいる。”



【INTERVIEW】 ナツノムジナ(前編)

 

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here   Skilled  BY  héyě
現象あるいは集団として、都内を中心に暗躍するPOWER Crewの一員でありながら、バンドという形態をとるナツノムジナ。青臭さの残る札付きの不良(ワル)でもなければ、甘い恋を長ったらしく語る草食系でもない。蔓延するシティポップという病理を破壊するかのごとく、ハードコアとオルタナティブの間にある<まどろみ>を、緩やかに(そして激しく)もぐり続ける4人も、獰猛な牙をファミリーレストラン・ガストではさすがに見せなかった。(本記事は前編です。)

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